ネットワーク基礎編1

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参考ウェブサイト

Compaq Ethernetの解説
ケーブル、コネクタとターミネータ、リピータ・ブリッジ・ルータ・ブルータを図入りで解説

LAN関連のプロトコル
Ethernet、TokenRing、FDDI、ATM-LANを図入りで解説

ネットワークアーキテクチャ
OSI基本参照モデルを図入りで解説

1章 ネットワーク入門

1-1、LANとWAN

○LAN

企業・学校・工場・家庭などの限られた敷地内の複数のコンピューターを接続したネットワークのことをLAN(Local Area Network)と言う。通常は自前のケーブルなどの回線を使用する。

LAN導入のメリット

リソース(ファイル、データベース、プリンタなど)の共有
インターネット接続の共有
別々に管理されていた情報の一元管理
グループウェア等の導入によるユーザー間の情報交換

LAN導入のデメリット

設備(ネットワークカード、ケーブル、接続装置など)が必要
管理の手間がかかり、その管理者が必要となってくる場合もある

○WAN

離れた場所にあるコンピューターやLAN同士をNTT等の第一種電気通信事業者の通信回線等を使用してつないで構築したネットワークをWAN(Wide Area Network)と言う。伝送速度や伝送品質はLANに比べてWANの方が一般的には低くなる。また第一種電気通信事業者に対して回線使用料を支払わなければならない。インターネットは全世界をつなぐWANのようなものである。

1-2、2種類の主なネットワークの型

1) ピアツーピア型(ワークグループ)

サーバ専用機のない簡易型のネットワーク。それぞれのコンピュータに接続されているプリンタやディスク等のシステム リソースは対等な立場で共有される。安価で簡単に構築できるが、使用できるのはユーザー数が10人程度までのネットワークの場合である。Microsoftのネットワークでピアツーピア型のユーザーのグループをワークグループという。

2) クライアントサーバ型(ドメイン)

ユーザーの認証を行い、共有ファイルやデータベースを保持するサーバーとユーザーが使用するクライアント コンピューターからなるネットワーク。Microsoft社のWindows NT ServerやNovell社のNetWareがサーバーの代表的なものである。Windows NT Serverとそのクライアント コンピューターのグループをドメインという。

1-3、ネットワークアーキテクチャ

コンピューター間の通信を実現するためには、ケーブルの種類や接続コネクタの形状、伝送速度や変調方式、伝送制御手順、中継の仕組み、文字コード、命令と応答の内容、データフォーマットなど多くの取り決めが必要となる。これら多くのプロトコルやその他の取り決めを体系化したものをネットワーク アーキテクチャと呼ぶ。

○OSI (Open Systems Interconnection/開放型システム間相互接続)参照モデル

ネットワークアーキテクチャは各メーカーごとに様々なものが存在し、異なるメーカーや異なる機種同士では通信を行うことが出来ない。そこでISO(国際標準化機構)が中心になって、標準化したのがOSI基本参照モデルである。

OSI

アプリケーション層
第7層

ネットワークを利用するアプリケーションそのものの通信方式を規定する。アプリケーションのネットワークでの使用を可能にする。ネットワーク アクセス、フロー制御およびエラー回復を扱う。

プレゼンテーション層
第6層

データの表現方法を規定する。データをアプリケーション層によって使用可能な形式に変換する。リダイレクターはここで作動する。プロトコル変換、データの変換および暗号化、データ圧縮管理を扱う。

セッション層
第5層

プログラム間通信を行なう方式を規定する。具体的には、プログラム間通信を実現するのに必要な、セッションと呼ばれる仮想回線の開始、終了、および制御方法を定めている。アプリケーション レベルのエラー制御、対話制御、RPC などの管理を行う。

トランスポート層
第4層

エンドツーエンドの通信品質を確保する方法を規定する。メッセージをパッケージし直し、より小さなパケットに分割し、データを確実に送信先に届ける仮想回線の確立、維持、切断や、伝送障害の検知と修復ならびに情報フロー制御などのメカニズム(ウインドウ制御)を提供する。
複数のアプリケーションがコネクションを共有できるようにするメカニズムである多重化(Multiplexing)を処理する。アプリケーションを区分するのにIPアドレスとポート番号からなるソケットが使われる。ポート番号によってデータを処理するアプリケーションが決定される。

ネットワーク層
第3層

パケットの中継、およびエンドツーエンドを規定する。ソフトウェアアドレス(TCP/IPの場合はIPアドレス)と呼ばれる番号で発信元と送信先を識別する。アドレシング、送信ルート決定、ネットワーク トラフィック問題管理、パケット交換、ルーティングを扱う。

データ リンク層
第2層

物理的メディアに接続されている近隣デバイス間でフレームを送信する方式を規定する。物理リンクでのデータ転送の信頼性を保証する。物理アドレッシング、ネットワーク トポロジ、ライン符号化、エラー通知、フレームの順序付き配送、フロー制御などの処理に関与する。

LLC - (802.2) リンク コントロールを管理し、SAP(サービス・アクセス・ポイント)規定する。

MAC - (802.3, 802.4, 802.5, 802.12) アダプター カードと通信する。

物理層
第1層

エンドシステム間の物理リンクの確立、維持および切断のための電気的仕様、機械的仕様、手順の仕様、および機能の仕様を規定する。ビット列の伝送を保証する。

OSI参照モデルでは下位の3層が別々のデバイス同士が通信し合えるためのインターネットワーキング サービスを提供し、上位の4層はそれらサービスのユーザーとなる。上位層は連携して、共通のネットワーク アプリケーション サービスを提供する。トランスポート層はネットワークに関わる要素とアプリケーションに関わる要素との仲介役として機能する。上位層はユーザー ノード(エンドシステム)だけで実装される。下位層は物理的なメディア タイプに関係なく、ユーザー ノード間の接続性を提供する。

OSI参照モデルでは送信元ならびに受信先のコンピューター内でのデータの流れを7つの層に分類してそれぞれの層の機能を規定している。各層はそれぞれのプロトコル(詳細は第四章)を使って、他のシステムの対応する層と通信する。各層のプロトコルは対応層との間でプロトコル データ ユニット(PDU)と呼ばれる情報を交換する。それぞれの層で宛先情報などを含むヘッダ中にカプセル化(encapsulation)される。OSI参照モデルによる通信は贈り物の配送を例にとって考えると分かりやすい。送る側では包装、梱包、宛先指定、配達といった過程を経て、受け取り側では反対に送り主確認、梱包を解く、包装を解くといった過程を経る。これと同様のことがOSI参照モデルによる通信において行われている。

カプセル化の過程

  1. ユーザー アプリケーションにより作成されたデータにプレゼンテーション層で様々なパラメータが設定され、トランスポート層に渡される。
  2. トランスポート層ではTCPまたはUDPヘッダがつけられ、フロー制御パラメータが設定される。トランスポート層で扱われるPDUをセグメントという。
  3. ネットワーク層では発信元と送信先の論理アドレスなどの情報の入ったヘッダがつけられる。ネットワーク層で扱われるPDUをパケットという。
  4. データリンク層では物理アドレスやフレーム シーケンス チェックを含むヘッダとトレーラーがつけられる。データリンク層で扱われるPDUをフレームという。
  5. フレームは媒体での伝送に備え、0と1のパターンに符号化され、物理層でビットとして媒体に送出される。

○IEEE 802 Specifications

IEEE(米国電気電子学会)はコンピューターのインターフェースの規格制定などに大きな力をもっている。最近ではIEEE 1394というコンピューターの新しいシリアル インタフェースが制定されている。IEEE にはIEEE-802というのLANの規格とこれを審議している委員会がある。802の規格は以下のグループに分かれ、主に物理層とデータリンク層を中心に審議を行ない、標準規格を定めている。

802.1:インターネットワーキング
802.2LLC (Logical Link Control)
802.3CSMA/CD - Ethernet
802.4:トークン バスLAN
802.5:トークン リングLAN
802.6MAN (メトロポリタン エリア ネットワーク)
802.7Broadband Techincal Advisory Group
802.8Fiber-Optic Techical Advisory Group
802.9Integrated Voice/Data Networks
802.10:ネットワーク セキュリティ
802.11:無線通信ネットワーク
802.12Demand Priority Access Lan, 100 Base VG - AnyLAN

1-4、トポロジ (topology)

ネットワークを構成するノード(装置)と経路の論理的な接続形態をトポロジと言う。代表的なものとしてスター型、バス型、リング型がある。

1) スター型

HUB(集線装置)を中心にして、複数の装置を接続する形態である。個々の装置がネットワークに与える影響は少なく、装置の追加や移動等が比較的簡単に行えるが、集線装置の性能がそのままネットワーク全体の制限となり、集線装置の故障がネットワーク全体のダウンにつながる。

2) バス型

一本のバス(ケーブル)に複数の装置を接続する形態である。データはどの装置から送信しても、全ての装置に届くので、受信側で取捨選択する。不要なデータが残る(反射する)ことを防ぐために、ケーブルの両端には必ずターミネータが必要である。物理的に接続を変えるときは、その部分の配線を変えなければならない。

3) リング型

隣接する装置同士を順に接続し、全体として一つの環状(リング)になるようにした形態である。1本の線だけでは、どれか1台でもダウンするとネットワーク全体がダウンすることになるので、2本の線を使用して迂回(ループバック)する仕組が取られることが多い。

4) メッシュ

一般に、WANで使用される。ルーターが冗長性のため多数のリンクに接続され、また目的地への最も迅速なルートを決定する能力を備えている。