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3-2TCP/IPのコア プロトコル

ネットワーク オペレーティング システムにインストールされる「TCP/IPプロトコル」コンポーネントは、TCP/IPのコア プロトコルと呼ばれる、相互に結び付けられた一連のプロトコルである

1) ARP

IPパケットを、EthernetToken Ringのようなネットワークに送るときには、フォワードしようとしているIPアドレスに対応するMACMedia Access Control)アドレスを解決しておかなければならない。ARPは既知のIPアドレスから、それに対応するMACアドレスを求める(解決する)ために、MACレベルのブロードキャストを使う。

ARPキャッシュ

ARP要求フレームのブロードキャストを抑えるために、ほとんどのTCP/IPプロトコル スタックではARPキャッシュ機能を組み込んでいる。ARPキャッシュは最近解決されたIPアドレスとそれに対応するMACアドレスのテーブルである。ARPキャッシュはARP要求フレームを送る前に、最初にチェックされる。

エントリは、ARP応答に基づいた動的なエントリだけでなく、静的なエントリも持つことができる。静的なARPエントリは永続的に記録され、Windows NTARPユーティリティのようなTCP/IPユーティリティを使って、手動で追加することができる。静的なARPキャッシュ エントリは、ルーターやサーバーのような、ほぼ固定的に使われるローカルなIPアドレスに対するARP要求を防ぐために使うことができる。ただし静的なARPキャッシュ エントリには、ネットワーク インターフェイスが変わったときに、手動で変更しなくてはならないという問題がある。

動的なARPキャッシュ エントリは指定された一定の時間が経過すると、そのエントリが自動的に削除されるという、タイムアウト値を持っている。Windows NTTCP/IPで使われる動的なARPキャッシュ エントリでは削除されるまでの時間は10分となっている。以下のレジストリで規定できる。

HKEY_LOCAL_MACHINE\sytem\current control set\services\TCP/IP\parameters\Reg_Dword

ARPcashlife (600):キャッシュのタイム アウト値
ARP cash size (62):保持できるエントリの最大数

ARPコマンド:ARPを使用してのIPアドレスのMACアドレスへの解決を表示、修正する

ARP -s [IPアドレス] [MACアドレス]:エントリの追加
ARP -d [IPアドレス]:エントリの削除
ARP -a:エントリの表示

例)C:\WINDOWS>arp /a

Interface: 38.160.107.131
Internet Address Physical Address Type
38.160.107.130 00-a0-24-0a-3e-12 dynamic

2) ICMP

ICMPは、送信不可能なパケットに対するトラブルシューティングのための機能や、エラー報告のために使われる。たとえば、IPが宛先ホストにパケットを送ることができなければ、ICMPは送信元に対して「宛先到達不能(Destination Unreachable)」メッセージを送る。

ICMPメッセージ機能

エコー要求(Echo Request):目的のホストへのIPの接続性をチェックするために使用する単純なトラブルシューティングのためのメッセージ

エコー応答(Echo Reply):ICMPエコー要求に対する応答

リダイレクト(Redirect):IPパケットを送信しているホストに対して、ルーターから送られるメッセージであり、宛先IPアドレスへのより望ましいルートがあることを通知する

ソース抑制(Source Quench:IPパケットを送信しているホストに対して、ルーターから送られるメッセージであり、ネットワークの混雑のために、そのIPデータグラムがルーターで破棄されたことを通知する。このメッセージを受けると、IPパケットを送信しているホストは伝送速度を下げる。このメッセージは「選択」的ICMPメッセージであり、通常は実装されていない。

宛先到達不能(Destination Unreachable):IPパケットを送信しているホストに対して、ルーターもしくは宛先ホストから送られるメッセージであり、データグラムを配信することができないということを通知する。

ICMPの宛先到達不能(Destination Unreachable)メッセージには、到達不能となった原因を表すためのコードが含まれている。

3) IGMPInternet Group Management Protocol

IGMPは、IPマルチキャスト グループにおけるホストのメンバーシップを管理するためのプロトコルである。「IPマルチキャスト グループ」(「ホスト グループ」とも呼ばれる)とは、特定のマルチキャストIPアドレスに向けられているIPトラフィックをリスン(listen、待ち受け)するホストの集合を表す。マルチキャストIPトラフィックはある1つのMACアドレスに向けて送信されるが、複数のIPホストによって受信、処理される。各ホストはある特定のIPマルチキャスト アドレスをリスンしていて、そのIPアドレス宛のパケットをすべて受信する。

4) IPInternet Protocol

IPは、主にホスト間でのパケットのアドレッシングとルーティングを行うための、コネクションレスで、信頼性のないデータグラム プロトコルである。「コネクションレス」とは、データを交換する前にセッションを確立しないということを表し、「信頼性がない」とは、パケットか確実に相手に届くことが保証されていないことを表している。IPは常に「ベスト エフォート(最善の努力)」でパケットを配信しようとする。IPパケットは状況によっては、失われたり、到着の順序が入れ替わったり、二重に送られたり、遅れたりするかもしれない。このようなエラーが起こっても、IPでは回復を試みない。配信されたパケットの確認(確認応答)と失われたパケットの回復は、より上位の層のプロトコル、たとえばTCPなどの責任である。

5) TCPTransmission Control Protocol

TCPは信頼性のあるコネクション指向の配信サービスである。データはセグメントという単位で送信される。「コネクション指向」とは、データを交換する前に、ホストはコネクションを確立しておかなければならない、ということを意味する。信頼性は、送信するセグメントに対してそれぞれシーケンス番号を割り振ることによって実現されている。相手側のホストによってデータが正しく受け取られたことを確認するために、確認応答が行われる。受信側のホストは、送信されたそれぞれのセグメントに対して、一定時間内に、受け取ったバイトに対するACK (Acknowledgment、確認)を返さなくてはならない。もしACKが受信できなければ、データは再送される。

TCPは「バイト ストリーム通信」を行います。バイト ストリーム通信では、TCPセグメントの中に置かれたデータは単なるバイトの列(並び)として扱われ、レコードやフィールドといった境界は持っていない。

○TCPポート

TCPのポートは、TCPセグメントを配信する先を特定するために使われる。1024以下のポート番号は「よく知られているポート(Well-Known Port)」であり、IANA(Internet Assigned Numbers Authority) によって割り当てられている。

よく知られているTCPポート

20 FTP(データ チャネル)
21 FTP(制御チャネル)
23 Telnet
80 WWW
におけるHTTPHyperText Transfer Protocol
139 NetBIOSセッション サービス

6) UDPUser Datagram Protocol

UDPは信頼性のないベスト エフォート型、コネクションレスのデータグラムの送信サービスを提供する。つまり、データグラムが確実に届くという保証はないし、配信されるパケットが、送信と同じ順序で受信できるという保証もない。UDPではルートの途中でデータが失われても、再送はされない。 UDPはデータの確認応答を必要とせず、一般的には、一度に少量のデータしか送らないようなアプリケーションで使われる。

UDPポート

UDPを使うためには、アプリケーションは宛先アプリケーションのIPアドレスとUDPポート番号を準備しなければならない。ポートは送信メッセージに対して送る場所を提供し、多重メッセージ キューとして機能する。多重メッセージ キューとは、一度に多数のメッセージを受け取れることを意味する。それぞれのポートはユニークな数によって識別される。

よく知られているUDPポート

53 DNSDomain Name System)名前問い合わせ
69 TFTPTrivial File Transfer Protocol
137 NetBIOSネーム サービス
138 NetBIOSデータグラム サービス
161 SNMPSimple Network Management Protocol

 

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