ユダヤ暦

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世界で共通に使われている年号である西暦は紀元前をBC、紀元後をADと略しているが、それぞれ Before Christ(キリスト以前)、Anno Domini(主の年に)の略号である。ご存知のように西暦はキリストの生誕の年から前後に数えていくのである。それゆえかユダヤ教徒は西暦を CE(Common Era 共通暦)という言い方をするそうである。

現在イスラエルはユダヤ歴を公式の暦として採用しており、国の公式行事やユダヤ教の祝日はユダヤ暦で行う。それゆえ独立記念日を始めとして毎年、西暦による日付は異なってくる。

ユダヤ暦の年は、西暦に3760年を足した年数に等しい。聖書に基づいて天地創造から計算したという年数を採用したものだそうである。ここにユダヤ民族の旧約聖書に対する絶対的な姿勢と誇りを見ることができる。ちなみに戦前日本も神話の神武天皇の即位から数えて「皇紀××年」という独自の元号を使用し、日本は古い伝統のある尊い国なのだと誇っていたようである。

ユダヤ暦の月の呼び名は以下の通りである。
Thischri(ティシュリ) 30日
Marcheschwan(ヘシュウアン) 29日 or 30日
Kislev(キスレウ) 29日 or 30日
Thebeth(テベト) 29日
Schebath(シエバト) 30日
Adar(アダル) 30日
Veadar(ベアダル、閏月) 29日
Nisan(ニサン) 30日
Ijar(イツヤル) 29日
Sivan(シウアン) 30日
Thamus(タンムズ) 29日
Ab(アブ) 30日
Elul(エルル)29日

しかし現代のユダヤ人の日常生活では通常西暦を使用し、月の名前も、ヤヌアル(一月)、フェブラル(二月)など英語の月名に近いものを使用している。

ユダヤ教の新年は9月〜10月の新月(最初に月が確認できた日)に始まる。旧約聖書の レビ記23章を見ると、「正月の14日の夕は主の過越の祭」、「7月1日をあなたの安息の日とし、ラッパを吹き鳴らして記念する聖会としなさい」とある。過越の祭りが大体3月から4月にあたるので、この7月1日を現在新年の始まりとして祝っているようである。週の七日目が安息日で聖なる日であるように、月の第七番目は一年のうちで聖なる月だとされるようである。

次に「7月の10日は贖罪の日である。あなたがたは聖会を開き、身を悩まし、主に火祭をささげなければならない。」とある。これが大贖罪日(ヨム・キプール)の起源である。「身を悩ます」は断食を意味すると、ユダヤ教の伝承は解釈しているようであり、たいていのユダヤ人は一年間の罪の清算の意味で一日断食をする。面白いのはこの日の前に祈祷文を読みながら、鶏を頭の上で3回回すそうであるが、その鶏が自分の罪を取り除いてくれるというのである。それゆえこの日の前には市場に生きた鶏が並べられる。

そして「7月の15日は仮庵の祭である。・・・・ あなたがたは七日の間、仮庵に住み・・・・これはわたしがイスラエルでの人々をエジプトの国から導き出したとき、彼らを仮庵に住まわせたことを、あなたがたの代々の子孫に知らせるためである。」とある。これが仮庵の祭(スコット)の起源である。ユダヤ人たちは草ぶきの小屋を庭先などに建てて、スコット期間中その中で食事をしたりする。四種類の草と七種類の果物を供えて、小屋の中をいろいろ飾りつけるそうである。筆者はイスラエル滞在中にホテル前の敷地に巨大な草ぶきの小屋が建てられているを見ながら一体何だろうかと不思議に思ったが、それはスコット期間中、レストランとなり、巨大スカー(スカーの複数形がスコット)と化していた。

スコットの一週間後にはシムハット・トーラーというお祭りが続く。ユダヤ人はトーラー(ユダヤ教の教典)を一週間に一節ずつ読み、一年で完読するそうであるが、この日一年読み続けたトーラーに感謝して、大きな巻き物のトーラーを持って踊るのである。

以上のようにユダヤ人の新年はお祭り続きである。しかし単なるお祭りではなくすべて旧約聖書に基づいたものであるところはユダヤの大きな特徴である。