コーシェル

ユダヤ暦
安息日
コーシェル
ベーグルとピタ
イスラエルの気候
ダイヤモンド産業
学生の英語力
ハイテク立国
復活
イスラエル国防軍
多種多様性
年末年始
イスラエル郵便事情

サイトマップ

 

 

どんな民族や宗教にも食べるときの礼儀作法の定めがあるが、ユダヤ教はこれに格別に重点をおいて複雑な一連の戒律を設けている。

なぜコーシェルのような規定があるのかという問いには、衛生上の観点から定められたと考える人もいるが、やはり他のユダヤ教の戒律と同様に神が定めたと聖書に書いてあるから守ると答えるのが一般的であろう。

野菜や果物にはコーシェルの規定はほとんど制限はないが、これは神が植物を人間の食物として与えたと聖書の始めにあるからであろう。(創世記1/29)しかし肉食に関しては事細かな規定がある。レビ記の11章に肉食に関する事細かな規定が記されている。

1、動物については割れたひづめと反芻することが条件となっている。

良い:牛、羊、山羊、しか
悪い:豚、兎、らくだ
(豚はひづめは割れているが反芻しないので食べてはいけない)

さらに食べられる肉も厳格なガイドラインのもとに屠殺されたものでなければならないようである。神は生きて動くものも人間に食物として与えたが、肉を命である血のままで食べてはならないと制限を加えているがゆえである。(創世記9/3-4) 屠殺者は動物を殺す場合、もっとも苦痛の少ない方法で、一瞬に殺さなければいけないようで、頸動脈を鋭い刃物で一刀で処置するそうである。屠殺専門家は十分に訓練を受け資格試験を通る必要があるそうである。そして、その動物に病気がないかどうか肉の検査があり、検査に合格して初めて、コーシェルと認められるそうである。そしてさらに肉屋でコーシェルの肉を買ってきて、家庭で調理する前に、その肉の血を抜く最後の手続きをして、やっと食卓に並ぶそうである。

2、海や湖に住む生き物では、ひれと鱗のある物は食べてもよい。

良い:ひれと鱗のある魚類
悪い:えび、たこ、貝類、鰻、(海苔?)

海苔に関して次のような話を聞いた。ある日本人女性がボランティア活動の一環でイスラエルの幼稚園を訪問し、巻寿しを出したところ多くの園児たちが海苔を食べてもよいものか親に電話をし、親たちも返答に困り、とりあえず食べるなということになったという。

3、鳥については、食べてはいけない物が個別にあげられている。

悪い:ハゲワシ、からす、ダチョウ、こうもり、その他

4、肉と乳製品を一緒に食べることも禁止されている。出エジプト記23/19の「あなたは子山羊をその母の乳で煮てはならない」をラビが拡大解釈し、肉と乳製品は分けて食べるように規定されたそうである。

良い:魚は例外的に乳製品と一緒に食べていい
悪い:チーズバーガー、ハムののったピザ、ハムとチーズのサンドウィッチ

この規定はさらに厳格になって、一方を食べたら、何時間か間をおかないと他方を食べることはいけないというルールまであり、敬虔な人は食後のコーヒーもミルクを入れずに飲むようである。お皿は肉用と乳製品用に区別し、洗うときに水が他方に飛び散らないように洗い場にも境もきちんとつくってあるそうである。ここまでいくと極端ではあるが、肉と乳製品を一緒に食べると消化に悪いという医学的見解もあり、神がユダヤ人に健康な食事をするように与えた知恵であろうか。

5、ブドウ酒(ワイン)

悪い:異教徒が製造したワイン、異教徒が栓をあけたワイン

これは今ではそれほど厳格に言われなくなったそうであるが、正統派の中にはユダヤ教徒が育てたブドウからつくられ、醸造されたワインしか飲まない人もいる。

コーシェルの認可はラビが出すそうで、イスラエルの大概のしっかりしたレストランはラビが認可したコーシェル レストランである。イスラエルに出入りする飛行機のコーシェル機内食もラビが認定したものである。ある時ユダヤ人乗客の一人が機内食に文句をつけた際、その後どこそこのラビによって認定された正真正銘のコーシェル機内食である旨の機内放送が流れた。コーシェルはユダヤ人ではない我々にとっては安息日同様面倒くさいものであるが、イスラエルらしさを体験できるものの一つであることは確かである。

(引用した資料)

ユダヤ教の食事規定「コーシェル」

ユダヤ人の生活