イエス誕生前

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紀元前547年、ペルシャ帝国のクロス王はバビロニア帝国の北側を支配下に置き、自らを「解放者」と宣伝し、諸国民のバビロニア帝国への不満をうまく吸収し、紀元前539年にバビロンに入城し、紀元前538年、その言葉どおり諸国民に自国への帰還と宗教復興を布告した。

バビロニア捕囚中のイスラエル民族の中には、ダビデ王家はもはや神に見捨てられた人々と考える人々と、このダビデ王家を中心に国は再建されると考える人々がいたが、バビロンの捕虜生活から帰還してきたイスラエル民族は、破壊された神殿を新築し(紀元前515年、現在第二神殿と呼ばれている新しい神殿が完成)、マラキ預言者の指導によって、邪神を崇拝してきた過去の罪を悔い改めながら、律法を研究し、信仰の刷新運動を起こした。マラキは、律法が厳格に守られず、特に犠牲の祭儀がないがしろにされ、異教徒との結婚が行われ、結婚の契約が破られ、十分の一税が納められていないことを批判した。またイスラエル民族のメシヤ待望の期待に拍車をかけるように、メシヤの降臨に先立ち、預言者エリヤが遣わされることを説いた。(マラキ4/5)ちなみにマラキ預言者というのは南北に王朝が分裂していた時代に登場した代表的預言者である。

ここで少しイスラエル民族のメシヤ思想について述べておく。メシヤという言葉は、ヘブライ語で油を注がれた人を意味し、特に王を意味する言葉である。メシヤ到来により他国の属国となるなど苦難の道を行くイスラエル民族は解放され、イスラエルが復興するというものである。

2000年近く流浪の民として世界各地に散らばり、多くの迫害を受けつつも、自らの伝統を守り続け、異様なまでの執念でイスラエル建国を果たしたユダヤ人の強さはこのメシヤ思想に由来するところが多いのではないだろうか。

イスラエルでイエスキリスト誕生前に急速にメシヤ到来に対する期待が高まったが、その一方イスラエルの以外の世界はどの様になっていたであろうか。その時代に、インドでは釈迦牟尼(前565〜485)によって仏教が起こっていた。ギリシャでは、プラトンやソクラテス(前470〜399)などの哲学者が現れ、ギリシャ文化が花開いていた。中国においては、孔子(前552〜497)が現れ、儒教が起こっていた。地中海には強力なローマ帝国が勃興し、広大な政治的版図と、四方八方に発達した交通の便、そして、ギリシャ語を中心として形成された広範なる文化的版図ができあがっていた。この様にこの時代は特殊な時代であったとみることができる。

(引用した資料)

預言者